きまぐれふねこ
福岡県
2023年3月1日

Vol.45 秋月の歴史とうきはの味覚を堪能!ふねこの春ドライブ♪ 〜前編〜

だんだん日差しが暖かくなってきて、
春の足音が聞こえてくるような気配がしますね♪

桜の季節を待ちきれず、ふねこたちは福岡県の中南部、
筑後地域に位置する朝倉&うきはへとドライブへ出かけたようです。

阪九フェリーの新門司ターミナルから、高速道路を使って約1時間半。
まずは「筑前の小京都」とも言われる朝倉市の秋月へ降り立ちました!
今回はどんな旅になるのでしょうか?
早速ふねこたちの後を追ってみましょう♪

筑前の小京都、秋月のレトロなまちなみと秋月城跡を散策♪

ふねこたちがまず訪れたのは、朝倉市の北西部に位置する、山に囲まれた盆地である秋月エリア。ここは鎌倉時代に秋月氏が山城を築いた旧城下町で、町全体が重要伝統的建造物群保存地区に指定されているのが最大の特長です。

趣きたっぷりの町屋やお寺、歴史を感じる秋月目鏡橋、武家屋敷、秋月城跡などの史跡も数多く残っていて、街歩きにぴったり! また、春は桜、秋は紅葉で彩られ、多くの人で賑わう秋月の旧城下町は「筑前の小京都」とも呼ばれています。

ふねこたちが佇んでいるのは、秋月城跡へと続く一本道「杉の馬場」。ここは桜の名所としても有名で、見頃の3月下旬~4月上旬頃になると写真右のように約500mの道が桜(ソメイヨシノ)のトンネルと化します! ぜひ桜の開花にタイミングを合わせて訪れてみてくださいね♪

「杉の馬場」を歩いていると、秋月の歴史を物語る博物館があったり、史跡や石碑が並んでいたり、タイムスリップしたような気分を味わえます。

これは県指定有形文化財の「長屋門」。江戸時代に建てられた当初の位置に残る唯一の史跡で、この門は側室や家族の住む屋敷(奥御殿)の通用門(裏門)だったそうです。いびつな形の石段から悠久の時を感じ取れますね…!

ふねこが眺めているのは「秋月城本門(黒門)」です。名前の通り、黒一色の荘厳な風格が漂い、この門をくぐると江戸時代にワープしそうな… そんな気分さえしてきますね。こちらはもともと秋月城の大手門で、明治初期に「垂裕神社(すいようじんじゃ)」の参道であるこの場所に移築されました。

「黒門」の周辺には約20本のカエデがあり、秋は一面が真っ赤に染まり、カエデの紅葉と黒門のコントラストがとても美しく、春と同様秋も多くの見物客で賑わいます。

黒門をくぐり、石段を登っていくと、その先に「垂裕神社」が鎮座しています。家内安全、産業振興、五穀豊穣・商売繁盛のご利益があるそうで、ふねこたちも阪九フェリーの安全運航と繁栄を祈願! 木々に囲まれた境内の神聖な空気をめいっぱい吸い込んで、身も心もリフレッシュできたようです♪

風情あふれる老舗茶屋『黒門茶屋』で秋月名物・葛餅を。

「秋月城跡」から「杉の馬場」の通りに戻り、てくてくお散歩中のふねこたち。ちょっと足を休めようということで、素敵な表構えに心惹かれて『黒門茶屋』にお立ち寄り♪

昭和47年(1972年)創業のこちらは、秋月の桜並木に初めてできた老舗茶屋。食事やお茶の提供のほか、「秋月の歴史を一人でも多くの人に知ってほしい」と地域情報や文化の魅力を発信しています。

メニューのラインナップは国産本葛使用した秋月名物の葛餅や、朝倉市の特産品「川茸」を使った定食、地元で採れた山菜中心の定食、筑前朝倉では定番の蒸すタイプの珍しい雑煮など、訪れたからには食べておきたい一品がずらり!

小腹が空いたみけやんは、名物の葛餅と抹茶をオーダー♪ 黒門茶屋の葛餅は、創業以来変わらないレシピで毎朝お店で手作りされているそうで、秋月を訪れた人たちに半世紀以上愛され続けている人気メニューです。見た目も涼しげでとってもおいしそう!

みずみずしくてつるんとなめらかな葛餅に感動。黒蜜ときなこのハーモニーも口に広がり、心癒される味わいです。やさしい甘味を堪能しながら、風味豊かな抹茶をズズッと一服。これぞ最高のコンビネーション!

おやおや? ふねこの隣にいるのは誰でしょう??

この子は、黒門茶屋のマスコットキャラクター・秋月みいひちゃんです!
みいひちゃんはお店のPRのほか、秋月の歴史やまちの情報発信も行っていて、YouTube動画やARで出会うことができます。黒門茶屋ではこうしてAR撮影もできるということで、ふねこたちも一緒に記念写真をぱしゃり♡

そして3月3日の桃の節句に合わせて、店内には立派な雛人形が飾られていました。んん!?? よ〜く見ると、ふねこたちがお内裏様のお付きの三人官女に…!?
これはふねこたちを歓迎してくれたお店の方の優しさで実現したスペシャルな記念写真ですが、なかなか味わえない舞台に緊張MAXのふねこたちなのでした(笑)。

『筑前秋月和紙処』で伝統技法の紙漉き体験にチャレンジ!

旧城下町のメインストリートに戻ってきたふねこたちは、通りから一歩入った場所にある『筑前秋月和紙処』へやってきました。

朝倉市にはさまざまな伝統工芸が受け継がれ、歴史を物語る大切な文化・産業となっていますが、そのうちの一つに秋月和紙があります。秋月和紙は黒田藩の奨励産業で、武家の内職として発展したのだとか。引きが強く、しなやかで独特の風合いと手触りが秋月和紙の特徴です。
以前は数十軒あった和紙工房も、現存するのはこちら『筑前秋月和紙処』のみ。観光客にうれしい、初心者も参加できる紙漉体験が行われているということで、ふねこもチャレンジすることにしました!

和紙の原料となる「楮(こうぞ)」について丁寧に教えてくれているのは、4代目の井上賢治さん。大きな釜で楮を炊き、柔らかくした皮を丁寧に剥き、秋月の清らかな水で長時間さらし、皮を削ぎ、再び煮て不純物を取り、ほぐし…とさまざまな工程を時間をかけて行う和紙づくりの背景を教えてくださいました。

ほぐした楮や水など、和紙の原料を混ぜ合わせ、粘りのある液を馴染ませていきます。じゃぶじゃぶと勢いよくかき混ぜられる姿に、ふねこも静かに興奮…!

井上さんが漉き舟の中で簀桁を揺らしながら、華麗な腕捌きで紙を漉いていきます。凸凹感やムラが出ないように、また繊細な風合いが伝わる厚みに漉いていくのは、素人目から見ても至難の業。さぁ、ふねこも紙漉きに挑戦しましょう!

な、なんと手が届かない…(汗)。まさかのアクシデントに見舞われましたが、井上さんの手をお借りして、念願の紙漉き体験を楽しみました!

実際に自分で漉いた紙を眺めると、感動が膨らみますね♪
この後、井上さんによって脱水・乾燥の工程が行われ、後日完成した和紙を自宅に送ってくれるそうです。ふねこのお手製和紙が届くのが楽しみ!

『筑前秋月和紙処』では紙漉き体験だけでなく、和紙の便箋やハガキ、和紙を使った飾りものも販売しています。最近人気を集めているのは、秋月の偉人や歴史の登場人物を模した和紙製のおきあがりこぼし。ガチャガチャで販売しているので、お子さんにも喜ばれているそうです♪

秋月の歴史と伝統文化を見るだけでなく、食べて、触れて、体験して、いろんな角度から楽しめて大充実の時間を満喫したふねこたちなのでした。
旅の後編は、旬の味覚を求めてうきはへ。 気になる続きはVol.46をチェック!!

秋月城下町、秋月城跡

住所

秋月城跡/福岡県朝倉市秋月野鳥

黒門茶屋

住所

福岡県朝倉市秋月野鳥684-2

TEL

0946-25-0492

定休日

木曜

筑前秋月和紙処

住所

福岡県朝倉市秋月424-2

TEL

0946-25-0517

定休日

火曜