Vol.19 神戸のおいしい香りに誘われて…♪(前編)
カラフルなネオンと煌々と光る提灯の数々。そしてチャイナ服に身を包んだ子どもの像に挟まれたふねこ。ここは台湾? 中国? 最大のヒントはうしろの建物に掲げられた「南京町」の文字。
そう、ここは日本三大チャイナタウンの一つ、神戸の「南京中華街」です!
東西約200m、南北約110mのエリア内に100以上の店舗が軒を連ねる南京中華街で、ふねこのグルメな夜が始まりま〜す!
60年以上変わらぬ味、お肉屋さん『森谷商店』のコロッケ。
南京中華街に入る前に、東側の入り口「長安門」近くにあるコロッケの人気店へ!
140年の歴史を誇る神戸牛の老舗精肉店『森谷商店』です! まるまる1頭買いする精肉店とあって、ショーケースには最高級部位のヒレやロースから日常使いのモモやバラ、ミンチまで充実の品揃え。ほかにも4等級・5等級の和牛や、新しい兵庫のブランド牛「神戸ワインビーフ」を取り扱っています。
観光での滞在だと生肉はなかなか買いにくいですが、店頭で販売している揚げたてのコロッケはぜひもの! 精肉店に揚げ物コーナーが併設し、揚げたてのコロッケやミンチカツ、デミカツを購入できるのです。特にコロッケ(1個90円)は大・大・大人気! 平日でも行列をつくり、1日2000個、多い日で3000個を売り上げるとか!
衣がサクッ、ジャガイモがトロッ、スジ肉がコリコリッ!
しっとりなめらかな国産ジャガイモと肉肉しいスジ肉が絡み合い、牛肉の濃厚な旨味をカジュアルに楽しめます。うぅ、頬っぺたが落ちそう…! ぜひ冷めないうちに、その場でハフハフ頬張ってくださいね♪
南京中華街の名物グルメ、『老祥記』の豚まんは必食!!
神戸南京町の中心地、南京町広場で記念写真をパシャり♪
あれ、ふねこが持っているものは何ですか?
南京町広場の目の前にある『老祥記(ろうしょうき)』の豚まんですね! こちらは1915年(大正4年)創業の“元祖豚饅頭”の名店。中国では天津包子(テンチンパオツー)と呼ばれる豚肉入りの饅頭を、日本人に親しまれるように「豚饅頭」と名付けたのがこのお店です。
ご覧の通り、行列ができているので少し待ちますが、テイクアウトする人が多いので割とすぐに順番が回ってきます。老祥記のスタッフは1分間に13個の豚まんを包むことができるそうですよ!
セイロの中には蒸したての豚まんが…! 店内にジューシーな香りがぷわ〜んと漂います(生唾ゴックン)。
『老祥記』の豚まんは一口サイズ(1個100円※購入は3個から)。もちもちの皮の中にギュッと肉餡が詰まっています。この餡が濃厚な味わいで、今すぐ「ビール1杯お願いします!」と言いたくなるほどアルコールと好相性の旨味。
週末は長蛇の列ができるので、狙い目は平日10~11時と17時15分~18時15分。神戸中華街の名店の味をた〜んと味わいましょう♪
神戸生まれの焼きビーフンの聖地、『YUNYUN』!!
みなさん、「ケンミンの焼きビーフン」はご存知ですか? 幼い頃から親しみのある人も多いのではないでしょうか!? 台湾出身の高村健民氏が1950年に神戸で創業したビーフン製麺会社が「ケンミン食品」です。
同社が1985年に中華ファーストフード店『ユンユン』を立ち上げ、南京町でビーフンを使った中華&アジア料理を発信。その後、チャイニーズバールとしてリニューアルし、上海名物「焼小龍包」を発売。これがビーフンに次ぐ人気商品に! そして2017年装いを新たに、ここ『YUNYUN』がオープンしたのです!
『YUNYUN』入り口では、中国福建省出身のシェフたちが華麗な手さばきで小籠包を作る姿が見られます。皮を伸ばし、餡を包み、まあるい小籠包をケースに入れていきます。さらに、大きな鉄板鍋でこんがり焼き上げていきます…!! あぁ、この光景を眺めるだけで食欲増進〜!
イートイン席で焼小籠包(3個350円)をいただきましょう♪ 小籠包と言えば“セイロ蒸し”のイメージですが、『YUNYUN』では焼くことで表面をカリッと香ばしく仕上げ、モチッとした弾力性もキープ。噛んだ瞬間アツアツの肉汁スープがピュ〜ッと口の中で溢れ出ます。もう一口、あと一口が止まらない〜!
ふねこ、猫舌かな? ヤケドに注意してね(ふうふう)。
ケンミン食品の看板料理、福建焼ビーフン(400円)も食べておかなくちゃ! 焼きビーフンの味付けは日替わりで、この日はカレービーフンでした。お米で作られた自社製ビーフン、創業以来伝統の味です。注文の後に炒めるので、焼きたての香りと旨味を存分に味わえます。低カロリーは女性にもうれしい♡
このほか、魯肉飯(ルーローハン)や汁なし担々麺、角煮白湯ビーフン、自社契約茶葉使用のタピオカミルクティーも楽しめますよ♪
これぞ神戸流! ご当地餃子をめがけて『元祖 ぎょうざ苑』へ!!
「神戸では餃子を味噌ダレにつけて食べるんだよ」と聞いたふねこ。しかも店ごとにオリジナルの味噌ダレを提供しているとか。酢醤油じゃないの!? どんな味〜!? ご当地餃子、食べないわけにはいけません。
そこでやってきたのは“味噌ダレの発祥店”と言われる、昭和26年創業の『元祖 ぎょうざ苑』です。
餃子一筋69年! カジュアルな表構えとは裏腹に、餃子へのこだわりがた〜っぷり詰まっています。
餃子餡には厳選した国産食材を使用し、隠し味にA5ランクの神戸牛をブレンド。旨味調味料に頼らず、赤穂の天日塩で旨味を引き出し、100%高級ピーナッツ油でパリッと焼き上げます。
焼き餃子(6個473円)が出来上がるまでの間、卓上で自分仕様の餃子のタレを準備します。小皿にスプーン2杯程度の味噌ダレを入れて、醤油と酢、お好みでにんにくを加え、よ〜く混ぜ合わせましょう♪ ちなみに味噌ダレは一子相伝の自家製味噌。ラー油を使わないのが『元祖 ぎょうざ苑』の鉄則。
とにかく餃子そのものがおいしくて、味噌ダレの深いコクがさら旨味を高めます。これはご飯が進む…!!
裏人気メニューの「ジャジャ麺」(650円)も要チェック! 平打ち麺とキャベツ&もやしとともに、ジャジャ味噌(ピリ辛肉味噌)を寄せた一品。中国北東部の餃子屋さんの定番メニューを再現したメニューです。
神戸・南京中華街でグルメ三昧の夜。“ここだけの味”を堪能したふねこに目を向けると、まんまる赤いお腹がぷ〜っくり膨れて、ご満悦の表情♪
ポヨンポヨンとお腹を揺らしながら、神戸の路地裏へ姿を消したのでした。おやすみふねこ★