Vol.33 つるっと、ズズッと。ふねこのうどん巡り 〜博多・天神編〜
みなさん、「福岡は日本のうどん発祥の地」という説をご存知ですか?
博多祇園山笠発祥の寺としても知られている「承天寺(じょうてんじ)」の境内に、「饂飩蕎麦発祥之地」という石碑が建っているんですよ。
1241年に承天寺のお坊さんが中国から製粉技術を持ち帰り、
うどんやそば、饅頭などの粉ものを博多から全国へ広げたと言われています。
カツオや昆布のお出汁が効いたうどんスープは、ふねこも大好き!
長い歴史とともに独自のうどん文化が根付く「福岡のうどん」を体感すべく、
博多・天神の老舗うどん店や人気のうどん酒場などを巡る、ふねこと愉快な仲間たちの旅が始まります♪
地元人から有名人まで、往年のファンが訪れる博多名物の老舗うどん店!
「饂飩蕎麦発祥之地」の石碑が建つ承天寺から徒歩10分ほどの場所にある『かろのうろん』。
お昼時は満席になる人気うどん店であり、明治15年(1882年)創業の老舗中の老舗です。
創業当時は「角のうどん」と呼ばれ、それが博多弁の訛りで「かろのうろん」となったそうです。軒先にはトレードマークのかえるさんがお出迎え。ふねこもペコリと挨拶をしながら入店します♪
昔懐かしい雰囲気が漂う店内は、博多の歴史を感じさせる壁飾りが配され、まちの文化や伝統など、発見に満ちた楽しい時間を過ごせます。
にこにこ優しい笑顔でふねこを迎えてくれたのは、4代目の店主・瓜生高廉さんです。140年の伝統を守り、もっちり弾力に富んだ自家製麺とこだわりのつゆを作り続けています。
羅臼昆布といりこ、カツオ節でとったつゆの香りがいいこと! ふねこもくんくんと嗅覚から味わいます。
“ここだけの味”の名物うどんはこちら、「からし明太子うろん」(900円)。
「博多らしいものを」と先代が考案したメニューで、地元の明太子メーカー「ふくや」から仕入れた生の辛子明太子を使用。有明産の海苔の上にのり、プチプチの食感が生きています♪
麺は柔麺でありながら、つるっとした喉ごしを楽しめて、上品な味わいのつゆとよく合います! 定番のごぼう天うどんも根強い人気を誇り、全国で活躍する歌手や俳優もプライベートでよく食べに来ているそうです!
そして、博多うどんのお供「かしわおにぎり」(鶏肉の炊き込みご飯のおにぎり)も欠かせません! なんだか、みけやんの左耳の色みに似ていますね♪
博多うどんの中で最も古い歴史を持つ『かろのうろん』の美味しさを、ひしひしと感じたふねこたちでした。
ボリューム満点のやわ麺うどん! 福岡のソウルフードをいただきます♪
福岡のやわ麺うどんを体現する、もっちりとした自家製麺が特徴的な『牧のうどん』。福岡市内を中心に18店舗展開していますが、一番アクセスしやすいのは博多駅に隣接する博多バスターミナル店です。
博多バスターミナル店は朝10時からオープンしているので、時間が限られた観光客や出張者が朝から駆けつけるというケースも多々。この日もオープン前からお客さんが並んでいました…!
厨房をちらっと覗くと、茹でたての麺が器にたっぷり注がれています。牧のうどんでは麺の硬さを「硬麺」「中麺」「柔麺」の3種類から選べるというユニークなシステム。博多うどんの醍醐味を味わいたいなら、もっちり感が際立つ「柔麺」がおすすめです!
ふねこは人気No.1メニューの「ごぼう天うどん」(490円)をオーダー。表面はパリッと、中はふんわりの衣で包まれたゴボウ天が5つ乗っています♪ 香ばしいごぼう天は、衣がスープに馴染む前と後でそれぞれの食感を味わってみてください。
自家製麺は太めに作られているので、柔らかな食感と小麦の風味をしっかり味わえます。もっちりぷるんと、程よい弾力感で優しい味わい。
ちなみに、食べても食べてもなかなか麺が減らないところが、牧のうどんならではの部分。それもそのはず、なんと平均の2倍に迫る500gの麺が入っているんです! 腹ペコさんには嬉しい限り♪
ふねこたちの視線がくぎ付けになっている、この緑色のトッピングは何でしょうか!?
答えは、ほうれん草をベースにしたすり身の天ぷらです。ほうれん草のほか、枝豆やゴボウ、ニンジン、キクラゲなど7種類の野菜を使用した牧のうどんオリジナルの天ぷら。想像以上に食べやすくてビックリ!
スープが減ったと思ったら、別途出されるヤカンからスープを注ぎましょう♪ この注ぎ足しスタイルも面白いですね♪
昼間から呑んで食べれる、うどん酒場の草分け的存在!
数年前より新たなスタンダードとして浸透している、ちょい飲みから〆のうどんまで味わえる“うどん酒場”。その草分け的存在『二○加屋 長介』が手がける姉妹店の『釜喜利うどん』へやってきました♪!
のれんからチラリと顔を覗かせたふねこ、うきうきの表情を隠せませんね♪
『釜喜利うどん』は昼間はウェイティングが出るほど人気のお店。お昼ごはんにサクッとうどんや丼ぶりを食べに訪れる人も多いですが、昼夜通し営業とあって“昼から一杯”を楽しむ人もいて、ご機嫌な雰囲気が漂います。
料理を注文すると、グラスビールを一杯無料でサービスしてもらえるところが魅力的。みけやんもここぞとばかり乾杯スタート。うらやまし〜!
お酒のおつまみには「雲仙ハムカツ」(605円)がおすすめ。これは『二○加屋 長介』でも人気の一品で、カリッとした薄衣の食感とジューシーな雲仙ハムの味わいがビールに合います! 他にも「かつを酒盗」や「トリュフフライドポテト」など酒好きのツボを押さえたメニューが充実。
〆のうどんに選んだのは、名物の「すだちかけうどん」(770円 ※1〜5月は+100円)。輪切りしたすだちの盛り付けがおしゃれで、香り高いすだちの爽やかな酸味は一度味わったら忘れられない新感覚の味わい。きらきらと澄み渡るスープの透明感も美しい〜! 「すだちかけうどん」は冷たいスープで味わうのが醍醐味。
いざ、ふねこ実食! (スッと差し出した右手がいいですね)
店内の麺工房で作られた、打ちたて&茹でたてのうどん麺。舌触りの滑らかさと、ぷるんとした弾力のバランスがよく、つるりとした喉ごしも感動的!
スープからはすだちの香り・味わいとともに、一級品の羅臼昆布とイリコ、ウルメイワシの風味がしっかり伝わります。ごくごくと最後の一滴まで飲み干せるほど美味しい〜! 温かいスープで注文することも可能なのでお好みでどうぞ。
ほろ酔い気分ですだちかけうどんを堪能したふねこ御一行。
福岡のうどん文化の魅力にすっかりハマったようで、次は北九州のうどん屋さんに向かってみるようです…! 天神・博多とは一味異なる世界が広がってそうですね!
引き続きふねこたちのうどん巡りを追いかけたいと思います!
かろのうろん
福岡市博多区上川端町2-1
092-291-6465
火曜
牧のうどん 博多バスターミナル店
福岡市博多区博多駅中央街2-1 博多バスターミナル地下1階
092-483-1130
不定休